2021/01/13 追記
Basic から Standard に移行するためのスクリプトがリリースされました。
(制限事項もあるようなので、事前にテスト環境で検証したうえで利用しましょう。)
Azure Public Load Balancer をアップグレードする
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/load-balancer/upgrade-basic-standard
Azure Internal Load Balancer のアップグレード – 送信接続は不要
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/load-balancer/upgrade-basicinternal-standard
Azure のロードバランサーは Basic / Standard の External (ALB) / Internal (ILB) と 4 パターンありますが、以下のドキュメントにもある通り、SKU を変更することはできません。
SKU は変更不可です。
重要
このドキュメント全体を確認して、SKU ごとの違いを理解し、シナリオを慎重に検証してください。 シナリオに合わせて追加の変更が必要になる場合があります。
したがって、Basic から Standard に変更する場合は、一度 Basic SKU の LB を削除し、新規で Standard の LB を作る必要があります。
SKU ごとの機能差
ザックリまとめると、SKU ごとの機能差は以下の通りです。
SKU 移行時の注意点
1. LB と Public IP の SKU は統一する必要があります。
つまり、VM に Basic SKU の Public IP を紐づけている状況で、Standard SKU の LB に所属させることはできません。Public IP も Standard SKU のものを新規作成して付け替える必要があります。
2. 可用性セット内の全てのリソースで SKU を統一する必要があります。
可用性セットは、同一の役割のサーバーをグルーピングし、同一の物理サーバー上に配置させないことで、可用性を担保するための仕組みです。言い換えれば、可用性セット内の 1 台の VM は Basic の LB に、もう 1 台の VM は Standard の LB に紐づくといったことはできないため、可用性セット内の全ての VM を同一 SKU の LB 配下に入れる必要があります。
3. VM が Public IP を持たず、Standard ILB にのみ紐づく場合は Internet アクセスができません。
VM に ILB しか紐づいておらず、Public IP もない場合、Internet アクセスができなくなります。Standard ILB は SNAT の機能を有していないため、VM に直接 Public IP を紐づけるか、ILB とは別に ALB (外部 LB) を紐づける必要があります。
あとから構成変更しようとすると割と手間がかかるので、構築時にきちんと設計しましょう。